さんらいふ トップページ広告掲載についてバックナンバー販売店お問い合わせ個人情報保護方針
さんらいふトップ >> バックナンバー >> 記事詳細
検索
フリーワード検索
カテゴリ検索 このまち・このひとお出かけ暮らし店アラカルトひと²見つけたよ逸品
エリア検索 東部中部西部
期間検索
月  〜  月  

2008.03.07 中部 このまち・このひと
一粒のどんぐりから美しい森を育てる

それゆけドングリ団 増田千須子さん(大井川町)

木になった実は種である。「だったら植えれば、また木になるじゃないか」
当たり前だが、多くの人が忘れかけていることを実践しているのが、森林再生ボランティア「それゆけドングリ団」。昔、日本にたくさんあった、美しい森を知ってほしいと、小さな活動を続けている。


どんぐりから芽が出る

吉田町にある公園の一角に、ドングリ団が植樹した土地がある。海はすぐそば、冬の浜風にも負けず天に伸びているのは、シイやカシなどの照葉樹。「全部どんぐりだったんですよ」と「団長」の増田千須子さんは目を細める。
どんぐりを秋に拾って集め、30時間ぐらい水につけてから土に植える。ひと冬、乾燥しないように気をつけて、ひたすら待つ。そして寒さがやわらぎ、春になるころ「本当に、アニメのトトロのように、にょきにょき芽が出てくるんです」。
 
トトロの森になるように

増田さんが自然に興味を持つようになった原点は、子供の頃テレビ

で、野生動物の保護の様子を見て心を痛めた記憶にある。「でも、動物が住める環境がだめになっているのに、動物だけ保護してもしょうがないのでは」と考えるようになった。
個人で何ができるだろう。自問自答のある日、森林再生に心血を注ぐ大学教授の活動を知った。どんぐりから苗を育て、「鎮守の森」を復活させようという考えに共感。知人や友人に声をかけた。
植樹場所も森を意識して探した。「散歩していて、ここがアニメのトトロに出てくる塚森みたいになったらいいなあ、と思って。その足で管理事務所の人に聞いてみたんです」
小さな緑の苗は2年経った今、人の腰ぐらいまでに成長した。

次の世代へ託せる森を

森になるには長い時間が必要だ。今どんぐりを植えても、すべてを見届けることはできないが、「こうして小さなどんぐりが美しい芽を出すことを知ってもらえれば」と増田さん。
育つ苗が、できれば個人の庭ではなく公共の場で、普通の人が普通に目に触れる場所に増えてほしいと願う。
「例えば芽を出すだけでだめになってしまったとしても、大木に育てようなんて思わなくてもいいと思うのです。それがきっかけで、きれいな森を見て、美しいなあという感覚を持ってもらえれば」
植えたことが人の記憶から消えてしまっても、植えたこと自体はなくならない。「それは意味のあることだと思う」
子供たちの世代にはここが美しい森になっているかもしれない。そう考えることは夢があって楽しい、と増田さんは笑った。

それゆけドングリ団 donguridan55@yahoo.co.jp
http://donguridan.web.fc2.com/